子どもの結婚が決まり、結婚式の準備が進む中で、意外と多くのお母様が悩まれるのが「当日、自分は何を着ればいいのか?」という問題です。母親といえば和服。黒留袖が正装とされてきました。しかし最近では、和服ではなく洋装、つまり「マザーズドレス」を選ぶお母様が急増しています。
なぜ、洋装が増えているのでしょうか?
そこには、動きやすさ・疲れにくさ・価格・時代の流れなど、さまざまな理由があります。
和服(留袖)は本当に正解?現代の結婚式とのズレ
「親族の女性は留袖」と昔はよく言われました。たしかに黒留袖は既婚女性の第一礼装であり、格式ある装いです。しかし一方で、こんな声も多く聞かれます。
- 「着付けとヘアセットが大変だった…」
- 「帯が苦しくて食事も楽しめなかった」
- 「長時間立っているのが辛かった」
- 「写真を見ると着慣れていないのがバレバレだった」
和服、特に留袖は、着付けに1時間以上かかり、動きにくく、体力も消耗しやすいもの。しかも、レンタル価格も意外と高く、着付けやヘアセットを合わせると10万円前後になることも少なくありません。
注目されている「マザーズドレス」という選択肢
そんな中、今お母様世代に選ばれているのが「マザーズドレス」です。
マザーズドレスとは、結婚式に参列する新郎新婦の母親が着用する洋装ドレスのこと。洋装=カジュアルでは?と心配になる方もいらっしゃるかもしれませんが、マザーズドレスはフォーマル性と華やかさを両立した、まさに「母親のための正装ドレス」です。

マザーズドレスのメリットは「楽・美・合理的」
1. 圧倒的に動きやすく、疲れにくい
マザーズドレスは、締めつけが少なく、軽く、動きやすい。和服のように帯で苦しくなることもなく、トイレもラクに行けて、着崩れの心配もゼロです。結婚式当日は、受付・親族紹介・写真撮影・披露宴・お見送りと、母親にとっても多忙な一日。その中で「身軽に動ける」というのは非常に大きなポイントです。
2. 長時間着ても美しさが崩れない
留袖は、どうしても着崩れが起きやすく、慣れていないと疲れが顔に出てしまいます。一方、マザーズドレスは体にフィットしやすく、長時間でも姿勢が保ちやすい設計が多く、美しいシルエットをキープできます。「疲れて見えるお母さん」ではなく、「凛として華やかなお母さん」に見えるのは嬉しいポイントです。
3. 価格がリーズナブル
意外と知られていませんが、マザーズドレスのほうが留袖よりも費用が抑えられるケースが多いです。
例えば:
- 留袖(和装):レンタル代 3万〜10万円+着付け・ヘア代
- マザーズドレス(洋装):レンタル代 2万〜5万円、ヘアメイク不要な場合も
さらに、ドレスは「再利用」しやすいのも利点。ホテルの食事会や友人の結婚式にも着回せるので、コストパフォーマンスも抜群です。
和服か洋装かの正解は「あなたの気持ち」に合わせて
もちろん、「和服=NG」ではありません。伝統を重んじたい方には留袖も素晴らしい選択肢です。ただ、「留袖が正装だから」と無理して選ぶ時代ではなくなってきているのも事実。マナーや礼儀よりも、あなた自身がその日を心から楽しめるかどうかが一番大切です。マザーズドレスは、そんな現代の結婚式にフィットした、新しい正装のかたちです。あなたの気持ちが決まっていない場合は、相手側とのバランスから考えてみるのも大切ですね。
まとめ|マザーズドレスは、母親の立場を輝かせる「今どきの礼装」
- 和服(留袖)は格式高く伝統的だが、体への負担や費用面で悩む人も多い
- 洋装のマザーズドレスは、動きやすく、疲れにくく、リーズナブル
- 結婚式当日を楽しみたいなら、ドレスという選択肢はとても現実的
- 自分らしく輝ける装いを選ぶことが、子どもにとっても嬉しい贈り物に
和服か洋装、どっちにすれば良いのか迷っているあなたにこそ、「マザーズドレスという選択肢」を考えてみてほしいのです。